強靭な医療

職場で働く人の良好な精神状態を支える

26/04/2023 PNG

作業強度が高く自分の仕事を自分で管理できない、仕事と生活の両立が難しい、同僚や上司からの支援が得にくいといったことは、いずれも労働者の健康と幸福度を損なう可能性があります。それと同時に、精神状態が悪いと、雇用者の生産性にも悪影響を及ぼし、彼らが労働市場から脱落する恐れがあります。

パンデミックで雇用が不安定になったり、一部の産業部門では負担が増加したりしたため、多くの労働者の精神状態が悪化しました。

働き方の変化も、精神衛生に新たな課題を突き付けています。一方で、テレワークで多くの労働者は柔軟な働き方と仕事と生活とのたランスを取りやすくなりましたが、他方では、社会的孤絶が悪化したり、仕事と家庭生活との健全な区別ができなくなる可能性もあります。

精神状態は、人々の仕事とのかかわり方にも影響します。OECD諸国全体で、精神的な問題を抱えている人々のほぼ半数(47.6%)が、前年に少なくとも一回は離職しました。その割合は、精神的な問題を抱えていない人々では、3分の1未満(30.4%)です。総合すると、精神的な問題が労働市場にもたらすコストは、欧州諸国全体で対GDP比1.5%を超えています。

参考文献:Promoting Health and Well-being at Work: Policy and Practices

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