強靭な医療

医療データの改善はCOVIDの恩恵か?

03/05/2022 PNG

パンデミックにより、各国は、感染者数、検査結果、死亡者数、ワクチン接種率、入院数、病床使用率など、ほぼリアルタイムのデータを手に入れて、規制の導入・撤廃時期など、公衆衛生上の政策決定を行う必要に駆られました。それが、いくつもの国々では、国の医療データのタイムリーさと質を改善するきっかけとなりました。

COVID-19以前には、医療関連のデータを毎日または毎週更新していた国は数えるほどでしたが、OECDが調査を行った24か国中23カ国が、パンデミックの結果データのタイムリーさを改善したと回答しています。

死亡率データは特に重要でした。2020年までは、ほとんどの国々が年ベースで死亡率統計を出していました。2021年以前に死亡率データがリアルタイムに取得できた国はラトビアとデンマークの二カ国のみでした。COVID-19はこうした状況を変え、いくつもの国々が週単位で死亡率データを公表できるようになりました。多くの場合、死亡率データは毎日更新されており、さらに一日に何度も更新されている国もあります。

医療データを定期的に迅速に公表できる国が増えただけではなく、そのデータの質も改善しています。データセットの正確さ、対象範囲、完全性は、調査された24カ国中19カ国でパンデミック中に向上しました。

医療データのこうした改善は、医療制度がいかにこの危機に対応したかを示しており、危機対応力の強化の道を引き続き切り開いています。

参考資料: Health data and governance developments in relation to COVID-19.

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